リードはゴルフのクラブ [雑学]
多くの方々がリードで苦労しているのではないでしょうか。
私も苦労していますし「リードは何が良いですか?」と言う質問も良く受けます。
残念な事にどんな場面でも使えるリードと言うのは無い様です。
今のところ演奏する会場、音量、音色等色々な事を考えて選んで行くしか有りません。
この選ぶ能力も演奏技術の一つなのです。
つまり、リードは”野球のバット”ではなく”ゴルフのクラブ”と同じ様に考えると良いと思います。
野球では自分の体格、フォーム等に合わせてバットを選び、それ1本(同じタイプのバット)で試合に臨む方が多いと思います。
しかし、ゴルフでは幾つものクラブを使い分けますし、その選択の善し悪しも試合の結果に大きく影響します。
リードも同じ様に考えた方が良いのです。
本当はマウスピース、リード、リガチャーをセットで使い分ける方が良いのですが、この場合組み合わせはとんでもない数になってしまいますし、技術的にも難しい事が多くなってしまうので始めはリードを使い分ける方が良いと思います。
クラシック系の音楽で使う場合はフレンチ・カットのリードから選ぶと良いと思います。
吹奏楽で使うなら音程や音色のコントロールがし易い柔らかめのリードが良いでしょう。
ソロがある場合はある程度音量が出せる様に若干(0.5程度)硬めのリードにすると良いと思います。
コンチェルトなど伴奏をバックにソロを吹く場合は音色が安定する若干硬めのリードが良いでしょう。
アンサンブルの場合は組み合わせる楽器によって選び方が変わりますが、同族楽器だけのサックス・アンサンブルでしたら音色が安定する硬さで音程等のコントロールし易いリードを選びます。
ジャズ系の音楽で使う場合はアメリカン・カットのリードから選ぶと良いと思います。
ただ、ジャズの場合皆さん様々なタイプのマウスピースを使うのでクラシック系の様に簡単には行きません。
まず好みの音色のリードを選びますが、この時マイクで拾った時の音色が良いリードと生音で響きが良いリードの2タイプを選ぶと良いと思います。
ジャズと一口に言ってもフュージョン系やポップス系はクラシック系の音楽と同じ様なリードを選んだ方が良い場合も少なくありません。
また、最近はリードのカットも多様化していてフレンチ・カットとアメリカン・カットの中間(良いとこ取り)の様なリードも出て来ています。
更に選択は難しくなっています。
自分自身で色々なリードを試すのも良いのですがリードは結構高額なのでこれもちょっと勇気が要ります。
やはりプロ等専門の知識を持った人にアドバイスしてもらうのが良いと思います。
良心的な楽器店では色々なメーカーの色々な硬さのリートをセットにして売っている事があります。
まずはこう言う物を試しに購入してリード選びの参考にするのも良いですし、バンドに所属している方でしたら皆で分担して購入しても良いでしょう。
例えば5人で違うタイプのリードを5箱購入し、それぞれ(5種類)を2枚ずつでセットにして分けるのです。
色々と試していると頭が混乱して分からなくなってなってしまうと思いますが、そう言う場合は自分自身に取ってメインの演奏場面に合ったリードをまず選び、それを基準に他のリードを選ぶと良いと思います。
但し、いつも”吹き易さ”でリードを選んでいる人の場合はアンブシュアに柔軟性が無くなっている場合が少なくありません。
この様な場合はリードの使い分けは困難です。
しかし、このままでは高い技術を身に付ける事は難しいのでアンブシュアの柔軟性を身に付ける為にもリードを使い分けてみる事をお勧めします。
この様な場合はタイプを変えるのではなくいつも使っているタイプと同じリードの堅さを変えてみる事から初めてみましょう。
経験では0.5〜1程度柔らかいリードを使ってみると良い様です。
現在は沢山の種類のリードが販売されているので(一部のリードだけを使うのではなく)これらを有効に使いましょう。
私には日本では人気がない(使う人が少ない)リードの特売コーナーは宝の山に見えてしまいます。(笑)
2010-01-06 11:57
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最近読み始めたのですが、自分の技術向上、及び後輩への指導に大いに役立ち、今ではブログの更新を楽しみに待ってます。
できれば楽器の手入れや点検の方法について教えていただけますか?
by 名無し一号 (2010-04-07 22:56)
名無し一号様
ありがとうございます。
楽器の手入れや点検について文章で説明するのは難しいのですが、必要な事だと思いますので、近い内に書きますね!
by Lolo (2010-04-23 23:52)