チューナーでは音を合わせられない [定説を考える]

最近は小型で高性能なチューナーが沢山販売されています。

この高性能なチューナーを使って音を合わせたのに実際に音を出してみたら音が合わないと言う経験をした方は多いのではないのでしょうか。
実はこれには理由があるのです。

金管楽器の人は良く知っていますが楽器の音には倍音と言う物が含まれています。
金管楽器の人達が同じポジションで幾つも音が出せるのは倍音の中で響く音を切り替えていると考えると分かり易いと思います。

Saxの場合も倍音を利用しています。
オクターブ・キーを押してオクターブ上がる時も倍音を切り替えているのです。
アルティシモ音域を吹く時やフラジオを吹く時も倍音を利用しています。

この倍音は(一番響いている音に消されて)普段は聴こえない様な気がしますが、正しく響いている時はいつも鳴っているのです。
実はこの倍音がチューナーに誤動作を起こさせる事があるのです。


これからは私の経験からの話なのですが、チューナーは倍音が物理的に正しく(バランス良く)鳴っている時に正しく表示するようにセッティングされている様です。
音程のある殆どの楽器が(管楽器、弦楽器etc.)正しく響いている時は同じ様に倍音が鳴るのでセッティングとしては問題ないのですが、チューナーを多用する人達の多くが初心者と言う事が問題になります。

初心者の多くは楽器をしっかりと鳴らせないかバランスが悪い状態です。
この様な状態でチューナーを使うと誤動作が起きるのです。
つまりチューナーでは合っているのに実際に音を出してみると音が合わないと言う事が起こるのです。

これは吹いている人が疑問を持つのでまだ良いのですが、チューナーで音が合う人の中にも問題を抱えた人がいます。
倍音が殆ど鳴っていない人です。
この様な人はチューナーで音が合えば実際の音も合うので一見問題が無い様に思えますが、倍音が鳴っていないと言う事は音に響きが無く高音も(無理な吹き方をしないと)出ないと言う事です。
この様な方はいくら練習しても中々上達しません。


やはり音に関しては耳で合わせる事をお勧めします。
チューナーもメーターを見て合わせるのでは無く実際に音を出してそれに合わせる練習をした方が耳も鍛えられますし、コントロール能力も身に付きますので実践的です。
そしてコンサートやCDで良い音を沢山聴く様にして下さい。

チューナーはそのサポート程度に使った方が効果的です。

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