楽器を始める前 ブログトップ

最初の楽器は?(その2) [楽器を始める前]

最初の楽器は?(その1)では機種や販売店についてアドバイスしましたが、少しは役に立ったでしょうか?

サックスには小さい物から大きな物迄(ソプラノ、アルト、テナー、バリトンetc.)色々な種類の楽器があります。
これらはどれから始めるのが良い考えてみましょう。

サックスを始めるきっかけには憧れのプレーヤーがいる事が少なくありません。
出来れば同じ楽器から始めたいのが人情です。
ところが殆どの教室でアルト・サックスから始める事を勧めます。
自分が憧れている楽器がアルト・サックスなら問題ないのですが、ソプラノ・サックスやテナー・サックスに憧れていた人の場合困ってしまいます。
 
サックスは管楽器としては比較的新しい方に入ります。
多くの木管楽器と比較すると大変吹きやすく機動性にも優れています。
アルト・サックスやテナー・サックスは機構的にも完成されていると言って良いでしょう。
しっかりしたメーカーの楽器でしたらどれを使っても間違いありません。
 
しかし、ソプラノ・サックスやバリトン・サックスはメーカー毎に若干仕様が違ったりまだまだ改良の余地があります。
分かりやすく言うと「まだ機構が完成されていない。」と言うところでしょうか。
演奏者が技術的な部分で補わなければならない事も多く初心者が吹くには負担が多すぎます。
 
ソプラニーノ・サックスやバス・サックス等は今でも特殊な楽器ですので尚更難しくなります。
この様な理由から始めはアルト・サックスやテナー・サックスから始めるのが無難と言えるでしょう。
 
 
また、サックスは吹きやすいとは言っても管体が太くトレーニングをしていない人にはブレスが足りなく感じるでしょう。
更に、管体が金属胃ですので重さも大変な負担になります。
 
余程体格が良く筋力もある人でなければテナー・サックスは持つだけでも辛く感じるかもしれません。
この様な理由からアルト・サックスから始める事が多いのです。
 
ソプラノ・サックスが更に改良されて完成に近づくと”初心者はソプラノ・サックスから”となるでしょうが、今はまだアルト・サックスから始める事が(経験からも)一番良いと思います。
 
 
アルト・サックスでしたら安くても良い楽器が沢山ありますのでそれから始めるのも良いですし、レンタル楽器もあるのでそれを利用するのも良いでしょう。
基本的な事が出来る様になり楽器の体力も身に付いたところで憧れの楽器に移項すれば良いのです。

最初の楽器(アルト・サックス)は練習用と割り切った方がメリットが多いですし、上達も早い場合が多い様です。
 
安くて良い楽を探したい方は”最初の楽器は?(その1)”を参考にしてみて下さい。


追記
福楽楽器の協力で初心者から中上級者のサブ・楽器としても使える楽器を10万円以下で製作していただける様になりました。
私のホームページ(http://masamusic.com/)でMASA Music仕様の楽器として紹介しています。
 
 

最初の楽器は?(その1) [楽器を始める前]

Saxを初めて見たいけど「本当に吹ける様になるかな〜」「続けられるかな〜」と心配になる方は結構いるハズです。
楽器に限らず今迄経験が無い事を始めるとなると色々と不安になるのは自然な事ですよね。

音楽教室のレッスンの場合毎週決まった時間に教室に行かなければなりません。
仕事を持っている人はこれだけでも結構な負担になります。
学生の場合も部活動を終えてからだとレッスンに間に合わない事も少なくありません。
この様に時間を作るのも大変な場合もあります。

どの様な先生に習うのかも習ってみないと分かりませんし、習い始める為には楽器を買わなければなりません。
楽器を始めるまでにも結構ハードルがありますよね!


色々とお話したい事はあるのですが、ここでは楽器についてお話ししましょう。

どこでも手に入りサポートも万全である程度上手くなっても充分使える様な大手メーカー楽器を購入しようとすると安くても20万円前後は覚悟しなければなりません。

勧める方も大手メーカーの楽器の方が安心感があります。
しかし、続けられるか不安な事に20万円を使うのは勇気が要りますよね?

ネットで調べると3〜5万円程度の楽器も沢山ありますが、安い楽器に(なんとなく)不安を持つ方も多いでしょう。
私の所には毎日沢山の質問がきますが、楽器に関する問い合わせも結構あります。

残念ながら楽器に関しては実際に吹いてみないと何とも言えません。
特に安い楽器の場合個体差が激しいので同じ型番でも良い物と悪い物が存在するので尚更アドバイスが難しくなります。
しかし、調べてみると安い楽器の中にも作りが良く個体差が少ない物もあります。

以前私のホームページ上に安くてもある程度使える楽器をリスト・アップしたページ「10万円ショップ」と言うページを作りました。
最初は良さそうな楽器を自腹を切って購入し、その楽器の中で良かった物をリストに載せていました。
良い部分と一緒に気になる箇所もコメントするようにしていたので、購入する方もリスクを把握しながら選ぶ事ができる様に配慮しました。

ただ、ミュージシャンはお金とは縁が無いので頻繁に楽器を購入する事ができずリスト・アップする楽器は中々増えませんでした。
しかし、ある時から自分の購入した楽器を資料として貸し出してくれる方々や、協力を申し出てくれる楽器店も現れました。

「10万円ショップ」のページは次第に充実したものとなり多くの方々に喜んで頂ける様になってきたのですが、問題も起こり始めました。

安い楽器を扱っている販売店の多くが楽器に関する知識を持っていなかったのです。
リペア等のサポートが出来ない販売店も多く楽器は良くてもその性能を発揮する事も維持する事も出来ないのです。

また、幸か不幸か私のホームページに影響力があった為、仕事関係でお付き合いがある(他の楽器を販売している)関係からの圧力もかかってきました。
完全なボランティアの活動でその楽器が売れた所で私には何のメリットも無いのですが…難しいですね。
仕方無く「10万円ショップ」のページは閉鎖しました。


以上の様な事情でメーカー名や機種名をあげる事はできませんが、安くても良い楽器を見分ける目安も分かって来ました。
皆さんが購入を検討する場合参考にして下さい。

実際に試奏できる場合は楽器の選定が出来る人と出向き、吹かせてもらうのが一番良いと思います。
この場合リペア&サポート体制も確認して下さい。

通販のみの場合も販売店にリペアセンターがあり、プロのアドバイザーが入っている楽器店で販売している楽器は比較的安心して購入できる様です。
もしプロの選定も受け付けてくれる店があれば若干手数料を払ってでも選定してもらった方が安心です。
これは問い合わせればすぐに分かるはずです。

リペアセンターが無く「保証期間内に故障や不具合があれば(修理が出来ないので)新品と交換します。」と言う店は要注意です。
楽器は本体の設計も大切ですが、性能を発揮し維持する為には調整が最も大事になってきます。
プロが専属のリペアマンを持っているのはこの為です。

この様な理由からも楽器の知識がある店ではいつでもリペア出来る体制を整えていますし、リペア体制が整ってる店で使い物にならない楽器を販売する事は(良心として)非常に少ないと言えます。
私のホームページ(MASA Musicで検索)でも具体的に紹介していますので参考にして下さい。
また、今後も多くの楽器店を紹介して行きたいと考えていますので、しっかりしたサポート体制を整えている楽器店からの連絡もお待ちしています。


良く「最初から良い楽器を使った方が良い。」と言われます。
ただここで言う「良い楽器」とは「初心者に取って良い楽器」なのであって「プロが使っている楽器」と言う訳ではありません。
また、日本では「良い楽器」イコール「高価な楽器」と思っている人も沢山います。

これは自動車選びに例えると分かり易いと思います。
プロが乗る車にはスピードを競うF1のフォーミュラーカーや過酷な状況で走るラリー車等特殊な物が沢山あります。
初心者の方がいきなりこの様な車を購入したらどういう事になるでしょうか?
買い物に使おうと思っていたのに町中は走れないし、乗り心地は悪いし…その前に技術的に運転する事も難しいでしょう。

また、高額な楽器の中にはメッキ等材料代が高価な為に高価になっていたり、特殊な機能を持たせた為に高額になっている物が少なくありません。
これは音色や機能等性能を向上する為に必要な事なのですが、その分鳴らすのが難しかったり使いこなすのにある程度の技術が必要になります。
個人的には初心者が購入するのは避けた方が良いと思っています。


無難なのは(アドバイスしてくれる方が身近にいない場合)大手メーカーの一番安い楽器を選ぶ事です。
このクラスの楽器は高度な演奏やプロ等のハードな使用に耐えるだけの耐久性は無い物が多いのですが、大変吹き易く設計されていますし、趣味で吹くには耐久性が気になる事はないと思います。
また大手メーカーですとサポート体制もしっかりしていますので安心です。

安くて個性的な楽器が欲しい場合は出来れば試奏をしてから購入し、これば難しい場合はサポート体制がしっかりしている楽器店から購入する事をお勧めします。
ネットで調べる場合楽器の評価だけでなく販売店の評価も一緒に参考にすると良いと思います。

中古の楽器も魅力的ですが、中古の場合前の所有者の吹き方や管理の仕方で楽器の状態は激しく変わります。
楽器の選定の技術を持っている人のアドバイスを得られない場合は避けた方が良いでしょう。


そしてある程度吹ける様になり、楽器も続けられると確信出来たとき憧れの楽器を手に入れるのです。
この頃には楽器に対する知識も増えていますのでお金も有効に使う事が出来るはずです。

楽器は定期的に調整する必要がありますので2本有っても無駄にはなりませんし、新しい楽器を購入する際下取りしてもらう事も可能です。
但し、始めから下取りしてもらうつもりなら最初の楽器は大手メーカーの物にした方が良いでしょう。

音感がない [楽器を始める前]

楽器は演ってみたいけど「音感がないので…」と尻込みする人も少なくありません。
こう言う方がイメージしている音感の多くが”絶対音感”と呼ばれる物です。
コップを叩いて「これはファだ。」とかサイレンを聞いて「ラの音だ。」とか言う音感です。

多くの方がこの音感が音楽家の音感だと思っている様ですが実はそうでも無いのです。

サックスを始め多くの管楽器が”移調楽器”と呼ばれる楽器です。
移調楽器ではそれぞれの楽器の「ド」が「ピアノのド」とは違う高さの音になるのです。
サックスの場合次の様になります。

 ソプラノ・サックスの「ド」→ピアノの「シb」
 アルト・サックスの「ド」→ピアノの「ミb」
 テナー・サックスの「ド」→ピアノの「シb
 バリトン・サックスの「ド」→ピアノの「ミb」
※b=フラット

絶対音感を持っている人が移調楽器を吹いたら気持ちが悪くて仕方がないでしょう。
この様な事からも(少なくともサックスに関しては)絶対音感は必要ありません。

最近の楽器は良く出来ています。
音感の足りない部分は楽器(サックス)や機械(チューナー)に助けてもらいましょう。

カラオケで曲が分かる程度に歌える音感があればサックスも問題無く演奏できますよ!


タグ:趣味 saxophone

楽譜が読めない [楽器を始める前]

楽器を始める前に挫折してしまう方も結構居ます。
その中で一番多い理由が「楽譜が読めないから」と言う物です。

中学校で英語の勉強をする時最初にアルファベットを習います。
音楽も同様に考えるので楽譜が読めない事が楽器を始める為のハンディと考えてしまうのかもしれません。

楽器を演奏する事と楽譜が読める事は全く違う能力を必要とします。
音楽を仕事とする人は楽譜を読みながら演奏出来なければなりませんが趣味で楽器を楽しむ場合は”数えればドレミが分かる”程度で大丈夫です。

趣味で音楽を楽しむ場合はは同じ曲を何度も何度も繰り返して練習する事が出来ますし、技術的に足りない部分を補う為にも反復練習は必要になってきます。
最初は楽譜を見てもチンプンカンプンかもしれませんが、何度も練習して行く間に”その曲の楽譜”なら何となく読める様になっていきます。
楽器を演奏する時に大事なのは楽譜が読める事では無く、自分が好きな曲をカッコ良く吹く事なのです。

楽譜は曲を忘れてしまった時思い出す為のヒントとして、長い曲を演奏する時流れをつかむ為、難しい音(運指)の場所の確認等、練習や演奏の際のサポートとして使えば良いのです。

楽譜が読めない方はレッスンをまるごと録音する事をお勧めします。
昔のカセット・レコーダーだと音程が変わってしまい約に立たない事があったのですが、最近のデジタル・レコーダーはその様な事はありません。
録音に合わせて一緒に吹いても音程がずれたりしないので大変便利です。
これを使って上手く出来なかった箇所や良く分からなかった部分を練習すると大変効率が良くなります。

先生の模範演奏を録音させてもらって通勤通学の際聴いたり、家事の間流しておいたりする事で曲の雰囲気や注意する所、自分が理解出来ていないリズム等把握出来る様になっていきます。
楽譜を見ながら模範演奏を聴くのも良い練習だと思います。

そう言う事を何年か続けていれば楽譜は自然に読める様になってきます。

楽器や音楽の経験が無い方が楽譜を読めないのは当たり前の事なのです。
しかし、これが楽器を楽しむ為のハンディになる事はありません。

まずは初めてみましょう!

タグ:趣味 saxophone
楽器を始める前 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。